空き家バンクだけでは分からない、田舎の家探し
移住先を兵庫県豊岡市但東町に決め、いよいよ古民家(空き家)探しが始まりました。
県外に住む私が最初に頼ったのは、豊岡市が運営している「空き家バンク」です。
ホームページには物件の写真や間取り、価格などが掲載されていて、気になる物件を見つけるたびに問い合わせをしていました。
もちろん、これは空き家バンクに限った話ではありませんが、掲載されているのは基本的に物件の魅力や条件です。
「この家にはこんな問題があります」「近所はこんな雰囲気です」といった、いわばデメリットにあたる情報が積極的に伝えられることはありません。
そんな私には、とても心強い味方がいました。
約30年前からお付き合いのある、但東町の知人です。
気になる物件が見つかるたびに相談すると、
「前の住人さんはこんな人やったよ」
「この辺りは昔からこんな地域やね」
「ご近所さんはこんな感じやで」
といった、現地で暮らしている人だからこそ知っている”生の情報”を教えてくれました。
良い話もあれば、少し気になる話もあります。
こうした情報は、不動産会社や空き家バンクではなかなか得られない、本当に貴重なものでした。
「さすが田舎やなぁ」と感じたのは、ご近所に関する情報の豊富さです。
都会では隣に住んでいる人のことさえよく知らないことも珍しくありません。
でも田舎では、「どんな人が住んでいたか」「どんな地域なのか」といったことを、多くの人が自然と知っています。
実際、この生の情報を聞いたことで、購入を見送った物件もいくつかありました。
今振り返ると、その判断は間違っていなかったと思っています。
古民家探しというと、建物の状態や価格、立地ばかりに目が行きがちです。
でも、田舎暮らしでは、それと同じくらい、いや、それ以上に大切なのが地域との関わりです。
これから何十年と暮らしていく場所だからこそ、ご近所との関係は移住生活の満足度を大きく左右するものだと思っています。
条件に合う物件を探し続ける日々。
なかなか「ここや!」と思える古民家には出会えず、時間だけが過ぎていきました。
そんなある日――。
思いもよらないルートから、一軒の空き家情報が舞い込んできます。
その出会いが、私たちの移住計画を大きく動かすことになるとは、このときはまだ知る由もありませんでした。
🌱 今日も一歩、移住への助走。
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